動物を通して人に感染する病気のことです。厚生労働省は動物由来感染症と呼んでいます。
昔からペストや日本脳炎など、今では狂犬病や鳥インフルエンザ・BSEなどが話題になりました。
獣医師は獣医学術をもって国民の公衆衛生を守ります。此の項目を通じて少しでも皆様方の役に立ち不幸な動物がなくなり天寿を全うできますように存じます。
当院で行える検査項目はべつに掲げます。ここでは一つ一つの感染症について順次記述します。
病原体はダニで穿孔ヒゼンダニや猫小穿孔ヒゼンダニです。
犬猫に限らず野生動物、もちろん牛・山羊など哺乳動物が感染します。
感染経路として疥癬にかかっている動物との触れ合いで感染します。野良猫の間で流行していると、飼い猫が野良猫と付き合い移され、そして家庭の犬や飼い主が感染することが起こります。狸など野生動物から移ったこともありました。感染すると動物は猛烈な痒みを生じます。
とくに耳・顔・頭また肘・かかとなどに脱毛・皮膚の肥厚・かさぶたや皺ができたり掻いて出血することも珍しくありません。人では感染した動物を抱いている人や子供さんアトピー症状のある人は注意が必要です。もし動物が疥癬と診断されたら皮膚科に受診して下さい。
診断は比較的簡単で皮膚の掻爬で見つかります。また時には疥癬が見つからない場合、診断的治療で治ることもあります。治療は近年特効薬ができました。中にはいろいろな病気と混合していて治りにくいものも見られます。
今話題のカプノサイトファーガという細菌による感染症です。
週刊誌や新聞でセンセーショナルに取り上げられたため、必要以上に恐怖感を与えてしまいました。
犬や猫の口内に以前から住んでいる常在菌で今発見された訳ではありません。犬で92%・猫で86%が持っています。近年、咬まれたり引っ掻かれたりして稀に感染を起こし、その結果菌が血液中で増殖する敗血症を起こし死亡した例がありました。
人から人へは移りません。症状は発熱・敗血症・腎不全・髄膜炎などです。治療は医師に任せれば大丈夫です。免疫力のない人は、小さな傷でも直ちに水道水で傷口を洗い、消毒して医師にいき診断を受け治療を受けて下さい。
詳しく知りたい方は、厚生労働省のホームページをご覧下さい。