各種予防
診療のご案内
「動物の健康を守り、苦しみから救うこと」このことを通して社会に貢献します。
動物達に対し、常に最高水準をいく診断と治療を行なえるよう、各大学・研究所及び診療機関と密接に連携し、自己の専門知識と能力の絶えざる向上を努めます。
誠意をもって診察すると共に、皆様方と充分な対話をして万全を期するよう努力いたしますので、一層の御引立てをお願い申し上げます。
予防について
避妊・去勢手術、ノミ・ダニ予防、フィラリア予防、狂犬病予防注射、犬・猫の各種混合ワクチン。
その他、薬浴・爪カット・耳掃除・肛門腺しぼりなども行っております。
- ノミ・ダニ予防
-
ノミ・ダニは日常生活の場に常に存在しています。寄生されると、身体の痒みだけでなく、病気を媒介する原因にもなり、ヒトに感染する恐れもあります。
月に1度、ノミ・ダニの予防をおすすめします。また、ブラッシングやシャンプーで常に清潔にしてあげることも大切です。2017年から、ノミ・ダニ・お腹の寄生虫、そしてフィラリアを一度に飲み薬で予防できるようになりました。1度の投薬で約3ヶ月間効果がありますので、詳しくは当院までお尋ねください(犬専用)。
- フィラリア予防
-
フィラリア症は蚊を媒介して感染する病気で、感染すると寄生虫(フィラリア)が肺動脈や心臓に寄生し、多数寄生することで血液の流れが妨げられ様々な障害が発生し、放置すると死に至ることもある病気です。
一度寄生すると根治させることは困難ですが、適切な時期に確実に予防することで、感染を防ぐことができます。予防薬は、服用タイプ・年1回の注射タイプ・皮膚に滴下するタイプなどありますので適したものを選択いたします。
- 狂犬病予防注射
-
感染した動物に噛まれるとうつり、発症すると死亡率が100%という恐ろしい病気です。犬だけでなく、ヒトを含む全ての哺乳類がかかります。現在、ごく一部の国を除き世界中で流行がみられます。
狂犬病の予防注射は、法律により飼い犬に対して年1回の接種が義務付けられています。【狂犬病予防法について】
生後91日以上の犬は、飼い始めてから30日以内に1回、その後は毎年1回予防注射を受けなければなりません。また、交付された注射済票を必ず犬に付けておかなければなりません。
- 犬・猫の各種混合ワクチン
-
任意接種ですが、接種することで約1年間、様々な病気を予防することができます。予防できる病気は直接命に関わるような怖い病気ばかりなので、年1回の接種をおすすめしています。
犬では混合ワクチンになっており、パルボウイルス・ジステンパー・パラインフルエンザ・伝染性肝炎・アデノウイルス2型・コロナウイルス・レプトスピラの予防ができます。
猫では3種・5種があり、ウイルス性鼻気管炎・カリシウイルス・白血病ウイルス・汎白血球減少症・クラミジアの予防ができます。
ワクチン接種について
初めてのワクチン
生まれて初めてワクチンを注射する場合は、複数回の注射が必要です。子犬は生後しばらくの間だけ、初乳から受け継ぐ母犬ゆずりの免疫によって守られています。この免疫が残っている間は、ワクチンはうまく働きません。
初年度に複数回注射するのは、この免疫が切れる時期に合わせるためと、ブースター効果(免疫が切れる前に再度ワクチンを注射すると、より強く長期間続く免疫を獲得することができる)によって、より確実に免疫をつけるためです。
2年目以降は抗体検査がすすめられています
2年目からは年1回の抗体検査がすすめられています。ワクチンの免疫は一生続くわけではないため、追加注射によって免疫を高め、維持することが大切です。
特に子犬は生後1年間で一気に成長します。人間で例えると、0歳から15歳まで、幼児から青年期にまで達します。この1年間に大きな病気をしなくても、ワクチンの前にまず健康診断を受けることをおすすめします。
追加注射を忘れずに
ワクチンは健康な犬にしか打つことはできません。きちんと予防していれば、感染症から守ることができ、自分が感染源になってしまうこともありません。
一人ひとりが予防に気をつければ、病気そのものを減らすことができるのです。
ワクチンで予防できる主な犬の病気
犬ジステンパー | 発熱・下痢・神経症状などが起こり、全身がおかされ、治った後も様々な後遺症に悩まされます。死亡率も高く、怖い病気です。 |
---|---|
犬パルボウイルス感染症 | 血液の混じったひどい下痢や嘔吐を引き起こす腸炎型がよく知られていますが、子犬に突然死をもたらす心筋炎型もあります。伝染性が強く、死亡率も非常に高い病気です。 |
犬レプトスピラ病: 黄疸出血型、カニコーラ型 |
細菌によって腎臓や肝臓がおかされる、ヒトと動物共通の怖い伝染病です。代表的なのは、歯茎の出血や黄疸がみられる黄疸出血型と、高熱・嘔吐・下痢を起こすカニコーラ型の2種ですが、この他にも様々なタイプがあり注意が必要です。 |
共通感染症について
当院では、人と動物達が安心して生活できるように、常に注意を払っております。
特別な症状のない共通感染症がほとんどですので、検査をして確かめることが必要です。
直接伝播
伝播経路 | 具体例 | 共通感染症の例 |
---|---|---|
犬 | 咬傷・なめられる | 狂犬病、パスツレラ症 |
猫 | 創傷・ひっかき傷 | 猫ひっかき病 |
犬・猫 | 接触 | レプトスピラ症、皮膚糸状菌症 |
犬・猫・鳥 | 体液・排泄物など(糞口感染) | 高病原性鳥インフルエンザ、オウム病、Q熱、イヌプルセラ症、エルシニア症、サルモネラ症、カンピロバクター症、トキソプラズマ症、イヌ・ネコ回虫症、エキノコックス症 |
間接伝播
伝播経路 | 具体例 | 共通感染症の例 |
---|---|---|
ベクター媒介 | ノミ | 猫ひっかき病、ウリザネ条虫症 |
蚊 | イヌ糸状虫症、ウエストナイル熱 | |
食品媒介 | 肉・肉製品、乳・乳製品 | Q熱、エルシニア症、サルモネラ症、カンピロバクター症 |
卵 | サルモネラ症 | |
環境媒介 | 水系汚染 | レプトスピラ症、クリプトスポリジウム症 |
土壌汚染・空気 | 炭疸 |